死別後の第一歩を踏み出すために:心のケアと行動のヒント

死別後の第一歩を踏み出すために:心のケアと行動のヒント

1. 感情を受け入れる:自分を否定しない心の整理

パートナーとの死別は、計り知れない悲しみと喪失感をもたらします。

時に、周囲から「子どもがいるのだから、頑張れ」「あなたしか親がいないのだから、しっかりしなさい」という励ましを受けることがあるかもしれません。

頭ではわかってはいるものの、大切なパートナーを亡くした喪失感で、心が追いつきませんよね。

ですからこのような類の励ましの言葉が、あなたの心に負担を与えることもあります。

大切なのは、まず自分の感情に向き合い、それを抑え込まずに解放することです。

一例ですが、以下のような方法を試してみましょう。

自分の感情を解放するための一歩

泣きたい時には泣く時間を作る:一人で泣ける環境を整え、感情を出し切ります。

・自分の声に耳を傾ける:「今、自分はどうしたいのか?」と問いかけ、その答えに素直に従う(すぐにできないなら、書き留めておく)。

周囲の人の期待に応えようと無理をするのではなく、自分の心を最優先にしましょう。

それをわがままと思わずに、「そうだよね」と共感してあげることが最初の一歩です。

2. 自分に優しくなる習慣を取り入れる

死別を経験した後、後悔や自己否定の感情が強くなることがあります。

大切なパートナーが亡くなったことに対して、「自分が悪かったのでは」と自分を責め続けてしまうと、心身ともに疲弊してしまいます。

そこで、以下のような習慣を試してみるのがおすすめです。

自分に優しくなる習慣

・夜は早めに寝る(23時までを目安に)
・朝日を浴びる
・1日2リットル以上の水分を摂る
・深呼吸をする
・子どもに「ありがとう」をたくさん伝える
・好きなものを食べる

これらを少しずつ生活に取り入れることで、心と体のバランスを整えて行くはずです。

3. 助けを求める勇気を持つ

周囲の人が日常に戻っていく中、自分だけが取り残されていると感じることがあります。

その際に、「助けてほしい」と言える勇気が重要です。

頼れる人を広げるためには、以下を実践してみましょう。

身近な専門機関に相談する:自治体の母子父子自立支援員やスクールカウンセラー、保育園・学校の先生に話をしてみる。

SNSやコミュニティを活用する:同じ境遇の人とつながり、共感や情報共有を得る。ただし、前向きな人と交流することが大切です。

支援団体を活用する:遺族会やグリーフケアの団体

遺族会や、シングルマザー向けの支援団体を探してみましょう。

一例ではありますが、以下のような支援団体があります。

グリーフや死別に特化した団体一例

全国自死遺族総合支援センター(グリーフサポートリンク)
遺族向けに「わかちあいの会」や電話相談、メール相談を提供しており、悲嘆や生活面の支援について幅広いサポートを行っています。

グリーフサポート IERUBA
日本グリーフ専門士協会が運営し、無料のわかちあいの会やオンラインカウンセリングを実施しています。グリーフケア専門士による支援が特徴で、遺族の心に寄り添ったサポートを提供します。

グリーフサポートせたがや
親を亡くした子供と家族を対象にグリーフケアを提供。親子プログラムや専門家の相談窓口を運営。

死別のひとり親のためのコミュニティ「エミナル」
死別したひとり親を支援。交流イベントや相談支援を行い、政策提言や行政との連携も強化。

日本グリーフケア協会
グリーフケアの普及と実践を目指す団体で、グリーフのケアを学べる認定講座や悲嘆状態にある人への相談・支援活動を行っています。グリーフに特化した専門的な情報や支援が得られます。

助けを求めるのは依存ではありません。むしろ自立への第一歩だと捉えてください。

一人ですべてを背負う必要はないのです。

4. 自分を許しながら前進する

「助けてほしい」と発信することができれば、必ず助けてくれる人は現れます。

周囲の助けを受けつつ、自分自身が前向きに進もうとする意志を持ちましょう。

そして、少しずつでも心の負担が軽くなってきたら、次は自分が誰かを助けられる存在になればいいのです。

あなたならきっとできます。

苦しい経験を乗り越えたあなたの存在は、誰かにとっての大きな支えになるでしょう。

最後に

死別の悲しみは簡単に消えるものではありません。

しかし、自分を大切にし、助けを求め、前に進むことで、少しずつ新しい生活を作り上げることができます。

同じような境遇にいる方々にとって一歩を踏み出す助けになればこんなに嬉しいことがありません。

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